「銀の海 金の大地」 ― 2010/10/25 22:08
先月「古事記」を読んでいたこともあって、図書館でまとめて借りた、氷室冴子の古代転生ファンタジー。飯田晴子さんのイラストがステキです。
高校生の頃に八巻くらいまで読んでいましたが、全11巻で、第一部完。第二部も作者の頭の中にはあったはずなのですが、世に出ることなく作者死亡。
古代の世界観がきっちり出来上がっていていますし、「古事記」といっしょに読んでいると中々面白いです。え、ではこの人の子供(まだ作中では生まれてない)が「古事記」でいうところのあの人になるんですか!なんて気付いてびっくりしたり。
主人公の真秀ちゃんは14歳、身分の低い娘さんだったのですが、ひょんなことから泥を落として着飾ると美少女に大変身して男たちが目の色変えて(少女小説!)、実はある部族のお姫様という事実が判明し(ファンタジーのお約束!)、「ピンチ→誰かが助けに来てくれる」の図式を数度繰り返し、そして超強力な霊力を身につけて物語後半になるともうほとんど何でもありの最強キャラと変貌を遂げるのです。
作者の当初予定では彼女が主人公のお話は一冊か二冊くらいで終るはずだったそうですが、作者の思い入れというか気合がびしびし入りすぎて、過去の話とか幻想風景とか主人公以外のキャラをどんどん書きまくるものだから。
でもぶっちゃけ、主人公たちよりも周辺の大人たちのほうが私は好きなので、主人公の影が薄くなってくる頃から、お話は面白くなってきた感じです。
なんせこの真秀ちゃん、やたらボロボロ泣くわ、すぐにぶち切れて「殺す殺す」と息巻くものだから、古代ファンタジーというより「すぐキレる中学二年生」のイメージがして。
それと、凄まじいシスコン、ブラコンぶりでちょっと引きます。古代ってそんなもんなんでしょうか。どのくらい凄いかというと「大好きな妹が他の男とデキちゃうなんてこんな現世耐えられへん、こうなったら生まれ変わって来世でめぐり合うことにするわ」って自殺するレベルの妹愛です。こわいよね?
なんやねんそのカラクリは!と唖然とすることもありましたが、怒涛の古代世界を堪能し、そして安易にハッピーエンドにしてないところがよかったかなあ。
高校生の頃に八巻くらいまで読んでいましたが、全11巻で、第一部完。第二部も作者の頭の中にはあったはずなのですが、世に出ることなく作者死亡。
古代の世界観がきっちり出来上がっていていますし、「古事記」といっしょに読んでいると中々面白いです。え、ではこの人の子供(まだ作中では生まれてない)が「古事記」でいうところのあの人になるんですか!なんて気付いてびっくりしたり。
主人公の真秀ちゃんは14歳、身分の低い娘さんだったのですが、ひょんなことから泥を落として着飾ると美少女に大変身して男たちが目の色変えて(少女小説!)、実はある部族のお姫様という事実が判明し(ファンタジーのお約束!)、「ピンチ→誰かが助けに来てくれる」の図式を数度繰り返し、そして超強力な霊力を身につけて物語後半になるともうほとんど何でもありの最強キャラと変貌を遂げるのです。
作者の当初予定では彼女が主人公のお話は一冊か二冊くらいで終るはずだったそうですが、作者の思い入れというか気合がびしびし入りすぎて、過去の話とか幻想風景とか主人公以外のキャラをどんどん書きまくるものだから。
でもぶっちゃけ、主人公たちよりも周辺の大人たちのほうが私は好きなので、主人公の影が薄くなってくる頃から、お話は面白くなってきた感じです。
なんせこの真秀ちゃん、やたらボロボロ泣くわ、すぐにぶち切れて「殺す殺す」と息巻くものだから、古代ファンタジーというより「すぐキレる中学二年生」のイメージがして。
それと、凄まじいシスコン、ブラコンぶりでちょっと引きます。古代ってそんなもんなんでしょうか。どのくらい凄いかというと「大好きな妹が他の男とデキちゃうなんてこんな現世耐えられへん、こうなったら生まれ変わって来世でめぐり合うことにするわ」って自殺するレベルの妹愛です。こわいよね?
なんやねんそのカラクリは!と唖然とすることもありましたが、怒涛の古代世界を堪能し、そして安易にハッピーエンドにしてないところがよかったかなあ。
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