「レヴェナント 蘇りし者」2016/05/07 23:44

赤い火星のサバイバル映画は残念ながら見逃して。
見比べしたかったんですけどね、こちらの白と灰色のサバイバルと。
主演男優賞・ディカプリオ演じるグラスさんの、死なないっぷりが凄いもんでした。瀕死の重傷を負って置き去りにされて、敵に追われて、次々ピンチ。あれでどうして生き延びるのか、あなた不死身ですか、ダイ・ハードですか。時間の経過が明示されないのであっという間に怪我が回復したようにも見えます。怪我以前に、雪の荒野でロクな装備も食料もなしで野宿です、凍死とか凍傷とかなりそうなんですが。執念というか人間の生命力凄いっていうか。
敵役のトム・ハーディの役どころも面白かったです。大変利己的な、絵にかいたような悪役。ですが、もう無理、と思って連れて行くのを断念するのに「最期を見届けて埋葬しよう」ってなんか偽善ぽくて、一思いに息の根止めて、という彼の意見の方が合理的ではあるのです。
非情な考えではありますが、この映画の中では「他の生き物を殺して生きていく」という自然の残酷さが繰り返し描かれています。殺し殺される世界、という真実。
その一方で、たびたび「神」のイメージも挿入されて、それが最後の、一ひねりして反転させることに説得力を持たせます。主人公の奥さんの幻影シーンはちょっとくどいと思ったけど。
淡い光を印象付ける映像も、怒涛の戦いを盛り上げる坂本龍一の音楽も良いです。
あと、格好良かったのは、熊さんの凶暴さ、しびれました

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