第93回全国高校野球選手権大会、第七日、築かれる伝統2011/08/13 00:37

 今日は一日TVの前でしたが、4試合とも、シビレました。しかし解説者がイマイチで。

明豊6-3東京都市大塩尻
 なんか東京の代表校みたいな校名ですが、長野の高校。春夏通じて初甲子園なのですが、チーム全体がハツラツしているというか、一体感があるというか。九回で1-6と5点差あったけどそんな厳しさを感じさせない、いいムードがありました。追いつくことはできないまでも、そこから2.点返しましたし。
 試合の前半は、ヒットは出ながらも両チームよく守って0行進だったのですが、6回に明豊打線がつながって大量6得点。そのときに、一度三振のコールを受けながら判定がファウルに変更されたことがあったのですが、それが、都市大塩尻の捕手が主審に正直に「バットに当たっていた」と答えたからだという……自分たちが負けていて、ひとつでもアウトが欲しい場面で。……高校野球ファンが大喜びするよなエピソードです。
 この気概。併殺やらバントミスやらでチャンスをつぶしてしまったのが惜しかったですが、もう少し「試合の巧さ」を身につけれは、このチームは今後、強くなるだろうなあ。

智弁学園2-1鶴岡東
 これも、見事な投手戦。ノーエラーで、四死球も少なくて。最後まで勝負がどっちに転がるかわからない、見ごたえのある締まったゲームでした。

横浜6-5健康福祉大高崎
 開幕ゲームで今治西に競り勝った実力はホンモノでした、健大高崎。横浜は前半まででこつこつと5得点を挙げ、先発の柳投手もコースを内外いっぱいまで使うコントロールを見せて安定しているように見えたのですが。
6回に、この5点差をいっきに追いついてしまったよ。
 初戦に続いて3投手のリレーで、後半はむしろ健大高崎ペースにみえたのですが。
 勢いだけでは、勝てない。延長10回にサヨナラ勝利をおさめた横浜との差は、いかにチャンスを確実にモノにするかってトコでしょうね。九回表にも十回表にも、勝ち越しのチャンスはあったのですが、生かしきれず。

金沢4-2聖光学院
 釜田に歳内、両投手の投げあい、打席での対決は熱くって良かったのですが。
 残念なのは、失点にミスが絡んでしまったこと。聖光の先制点もなぜか金沢の捕手が振り逃げを大人しく見逃しているというワケのわからないミスからだったのですが、聖光の守備陣も……一回戦も失策でゲームが苦しくなったっていうのに。
 歳内の決め球を捕らえたタイムリーもあったのですから、金沢の打撃を素直に褒めるべきなのでしょうが。本日は前の三試合が大変堅い守備を見せてくれていたので、余計に残念に感じました。
 まあ、「被災地代表」「福島のチームだから無条件で拍手がもらえる」などの変なプレッシャーもあったのでしょうが。歳内の責任感の強さが、かえって気の毒で。
 さて、勝った釜田は、今日はスピードは抑え気味で変化球主体。それでも10奪三振だ。