U-18ワールドカップ、対キューバ戦2015/09/05 16:09

初めて見るわ。閉め切って外野席無人の甲子園。
土曜の夜の日米戦で舞洲球場ですら満員にならないくらいでしたから。他の試合では本当にガラガラなんだろうなあ。盛り上げるために入場無料にすればいいのに、主宰が高野連じゃないしなあ。
やっぱり、普通の高校野球とは違います。いろいろ。
でも、好調だからですねえ。土曜の午後に、U-18Wカップのキューバ戦、LIVE中継です。明日の決勝戦ももちろん地上波生中継するっていうし。
試合そのものは、圧勝っていうか、選手の調整試合っていうか。
投手も野手も次々と交代させて、選手の思い出作り兼、明日の対米国決勝戦どの選手を使うか見極めるためでしょうね。
毎年、夏の甲子園後の世界大会とかアジア大会とかの選抜チームは、「どうしてこの豪華メンツで勝てないの??」って思ってしまう、頂点に届かないもどかしさがあります。
しかし今年は快進撃。今日のキューバ戦も9-0。
守っても投げても打っても絶好調完璧な勝ち上がりっぷりです。夏の甲子園未出場選手も活躍してくれているのが嬉しい。
しいて言えば、長打が少ないんですが、つないで得点を重ねていきます。
この好調、地元の日本開催だからか??
それもあるでしょうが、今年の夏大会の盛り上がりの一因、普通に選手の実力も高いのでしょうね。それから、その実力を十分に発揮させる、楽しげなチーム状態。
今年は、高校生オールスターチーム、頂点を取れるかな。

U-18ワールドカップ、決勝2015/09/06 22:27

今夜は5回からTV観戦でした。
雨の甲子園、U-18。面白いゲームではあったのですけど。
これまでずっと危なげない試合をしてきたのに、最後になってちょいちょいとミスが出てきましたよ、日本。リリーフした上野の力投はホレボレしましたが。
アメリカも次々といい投手を送り出してきて、打ち崩せませんでした。6回に一点返して満塁にまでいって、畳み掛けられなかったのがなあ。
このメンツで、聖地甲子園でも優勝に届かない。

第10回大阪クラシック、初日、小雨の中2015/09/06 22:28

初日有料公演でプレゼントのオリジナルグッズは、クリアファイルでした。シンプルですが、チケットやらプログラムやらまとめるのに結構便利。

第1公演 12:00~
今年はオープニングとクロージング公演のチケットは販売初日に購入しました。
開演前に、中央公会堂の重々しい内装を眺めて回る。
コープランドのファンファーレに始まって。
「魔法使いの弟子」が可愛らしく続き、
チャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」はドラマチックに、
そして手拍子ノリノリで「威風堂々」です。

第4公演 14:00~
京阪御堂筋ビルへ。一時間近く前からスタンバイで、前の方の席を陣取りました。
ベートーベンのセレナード。スケルツォがしっとり響きます。
私はチェロの音色が好きなんですが、ヴァイオリンとかの主旋律に耳を澄まそうと思うとそのあたりは意識しにくくなります。低音の方を意識すると、全体がよく聴こえてきます。各楽器が互いに声を掛け合うように、重なり合ってハーモニーになるのが心地よい。

第9公演 17:00~
中央公会堂に戻って遅めの昼食(カレー。シーフードの歯ごたえぷりぷりでしたが甘すぎてカレー食べた気がしません)を頂いて、すぐ近くの京阪なにわ橋駅アートエリアへ。
ピアノが無いので永野さんはキーボード。
大阪クラシックははじめの頃は大植さん目当ての部分が大きかったのですが、ここ数年は断然近藤さんのチェロがメインです。
今回は映画音楽とかドラマ「JIN」のメインタイトルとか「クラシック・・・!?!?」て感じですが、全然OKです。
ただでさえ素敵な演奏なのに、
母を亡くしました、僕の作曲した曲に「Mother」とタイトルつけました、今日初披露です。
なんて言われちゃあ、むしろ卑怯なくらいです。サイコーです。無料公演でもこんな熱演あるからなあ。
明日も近藤さんと永野さんの有料公演前売り購入済みです。近藤さんのお父様(ピアニスト)もご出演とか。お休みとって良かった!

第10回大阪クラシック、二日目、後に残す2015/09/08 01:01

コンサートの後、梅田で大学時代の友人M君と飲む。
自分が後へ何を残せるか。彼はそんなことを意識的に考えているのだそうだ。
基本的に自己の中で完結しがちな私には、縁遠い思考。
卒論でテーマにした「天平の甍」を思い出す。



第18公演 15:30~
大阪クラシック唯一の難波会場、カフェ・ド・ラ・ぺ。他の会場とはちょっと距離があるのでたくさんの会場をハシゴしようとすると外されがちですが、窓の外には銀杏の緑、すわり心地の良い椅子に、冷たいジンジャーエールを注文(カフェなので、ペットボトルからゴクリ、というのは遠慮する)。大変環境の良い会場です。
平日の昼間で、曲目もブルッフの8つの小品、という地味さ。お客さんの入りも満杯ってことにはならず余裕ありでした。
地味で暗くて物悲しい。でも控えめで奥ゆかしい中の美しさがありました。

第20公演 17:00~
フェニックスホールは初めて。室内楽用の、なんかカクカクした会場。
近藤さんの「白鳥」は何度聴いても、チェロの美しさ全開です。
そしてそれ以降は、「歌曲」特集。六月に亡くなられた近藤さんのお母様(声楽家)追討コンサート。ピアノの永野さんも黒いドレスで。
何と言っても感動的だったのが、近藤浩志編曲「母さんの歌」。近藤さんの編曲ってとっても華やかにドラマチックに盛り上げてきます。
近藤さんのお母様のことは全く存じ上げないワタクシですが、でも、こんな素敵な演奏家を世に残してくれて、感謝です。

第10回大阪クラシック、四日目、あらしのよるに2015/09/10 00:13

ゴッ
熱演の最中、突然、戸外に豪雨の気配。

本町ガーデンシティは初めて訪れた会場でした。明るい色の高い天井、重々しくそびえる壁。音が良く響きそう。日中はカフェになっているらしく、重厚かつオシャレな内装。
一目で気に入った素敵空間ですが、パイプ椅子の数が限られています。私は一時間も前に並んだクチなので、立ち見は避けられましたが。
オシャレ空間に、光るフルートと華やかなハープが映えます。今尾さんのピンクローズのドレスも、野津さんの楽譜シャツも格好良い。
アンドリーセン:間奏曲
ドップラー:カシルダ幻想曲
という全然知らない曲目でしたが、十分堪能しました。音が柔らかく軽やかに膨らんでいく。超絶技巧。アンコールは近年生息数が減ってきているという「赤とんぼ」
毎年やっているフルート&ハープ、今年ようやく聴きに行くことができて、よかった。
演奏後、残されたハープを撮影する人多数。やっぱり見栄えがして格好良いし、間近で見ること珍しいですからね。

第10回大阪クラシック、祭り2015/09/13 03:20

第71公演 11:30~
開演より一時間ほど早く中之島ダイビルに到着し、リハーサルからお耳の保養です。
最終日一発目は、東日本大震災のチャリティーから始まったロッシーニ・バンド。その時から大好きさ!。
本日のメインは弦楽のためのソナタ6番なのですが。
コントラバスがヒマ、単調でつまらない、との説明のおかげで、コンバス新さんがどれだけが休んでいるかが聴きどころ!?というオカシナことに。難しげなフレーズもちゃんとありました。
ロッシーニは運動会でお馴染みのウィリアム・テル序曲をはじめ、リズムが良くてウキウキと聴けるのが良いです。
そんな楽しいロッシーニ・バンド、ワンピース姿超カワイイ三瀬さんのお声も聴きたかったなあ。

第74公演 14:00~
昼食をはさんでお隣のダイビル本館へ。クスクス笑いの起こるコミック・バンドから一転、プロフェッショナルな格好よさ全開の関西フィル弦楽三重奏。
プログラムにはモーツァルト、シューベルト、ベートーヴェン、とメジャー作曲家のイイトコ聴かせてくれるのか。っておもったら、モーツァルトの6つの前奏曲とフーガ、は、近年の研究で偽作とみなされ、モーツァルトの曲とは公式認定されていないとか。
そんなこともあるのですね。

第76公演 15:00~
ふたたび、中之島ダイビルへ。「ダイビル」って三つくらいあってどれがどれだかゴッチャになりそうですが。
関西フィル弦楽三重奏もベートーヴェンを、それも初期の作品をやってくれて嬉しかったのですが、再びベートーヴェン、弦楽四重奏の、1番。立ち見の30分が、全く苦にならない夢見心地。
さすが、大フィル首席コンマスの田野倉さん。ベートーヴェンってモーツァルトの心地よさにドラマチックでパンチのある華やぎをプラスしたイメージです。田野倉さんもノリ良さそうな演奏されるので、私の中のベートーヴェン・イメージに合ってるなあ。

第79公演 17:00~
16:00からの公演はいっぱいだったので、もう少し遠く淀屋橋駅の方まで戻る。先ごろ三井生命を買収したという、景気良さげな日本生命本店です。
大阪交響楽団から、ヴァイオリンとヴィオラの女の子デュオ。華やか!かわいい!楽器を使って女子トークしてるような。
モーツァルトの二重奏から始まり、歌うようなタンゴがあり、そしてヘンデル(ハルヴォルセン編曲)のパッサカリア。知らない曲でしたが、好きになれる演奏でした。

第80公演 18:00~
大急ぎでダイビルに戻り、関西フィルのホルン四重奏曲。ずっと弦ばっかり聴いていた一日でしたが、音のボリュームがスゴイもんです。
原始的な、大きな力強さを感じます。狩りのために生まれた楽器ときいて、納得です。ほ
ホルン四重奏の曲はなんか行進曲っぽく聞こえるのですが、戦の高揚ではなく、獲物をしとめる狩猟のパワーなのですね。
しかし最後に耳に残るのは、関西フィルのホルン組の名編曲、「ずいずいずっころばし」。

第81公演 19:15~
例年と違って涼しく、張り切ってたくさんの公演を回ったのですが、最終公演フェスティバルホールの座り心地の良い席に着くと、なんかどっと疲れが出た感じで。
大植プロデューサーのプレトーク喋りすぎ。舞台上でのサービス精神衰えず。ピヨピヨと鳥の声で「時間来てますよ!」て催促される。
曲目は割と普通にメジャーで。
生誕150周年のシベリウス「フィンランディア」で故郷万歳!
ブラームスの交響曲1番。大植×大フィルのこの曲は前にも聞いたことがありますが、その時感じた、内側に溜めを作っていくような印象再びです。
アンコールで童謡を歌い、八木節で手を叩く。大阪市マーク付の派手な赤い法被姿。
大阪クラシックらしい締めで、祭りの終了。

「ぐるりのこと」2015/09/16 00:47

同名の映画がありますがそれとはまるで無関係。
コンサートの時間待ちのために軽めの読み物を、と思って図書館で手に取った梨木香歩のエッセイ。
しかし、軽くなんかなかった。児童書畑の女性作家のエッセイなので、身の回りの由無しごとを徒然語ってくれるのかとなんとなく思っていたのですが、もっと深い。重い。哲学的。
彼女のいう「ぐるりのこと」とは、個人的なエピソードから社会的事件にまで重層的に広がる。個人と集団、我と世界の関係性。女性作家のエッセイだけど、男性の方に読んでもらいたい。漱石の「私の個人主義」と合わせて読んでも面白そうです。
ひとつ、エピソードを挙げると。
旅行中の大学生が広島の折鶴14万羽を燃やした(アホ!)事件。彼の属する大学の学生たちが広島に送る鶴を折り始めたとの報道に、筆者も鶴を折り始める。全国から送られた折鶴は、わずか数日で30万羽となる……
人の世の有り様を嘆きつつ、世界と自分との双方向の関わりを感じる。
鋼錬で言う所の「自分は世界、世界は自分」ってやつだと思いました。

「ジュラシック・ワールド」2015/09/20 23:07

この夏の「二大怪獣映画」だと思って、しばらく前に「進撃の巨人」も観に行ったのですが、これはイマイチ。
美術は良かったのです。文明が破壊された荒廃した世界、薄汚れた感じ。巨人の怖さや血の流しっぷり。群衆のパニックな様子。
でも脚本が……。人物造形がうすっぺらい。アクションもなんかチャチで。


同じ、怪物に人間が喰われるお話でありながら、段違いに完成度の高かった「ジュラシック・ワールド」でした。3D料金払う価値ありましたよ。
仲良し兄弟君たちも可愛かったし、元軍人の調教師さんも格好良かった。登場人物ひとりひとりが「なんかこういう人居そう」って存在感がありました。
そして、人間以上の存在感、恐竜のみなさん。最後は怪獣大激突だ。俳優のインタビューより恐竜図鑑見たくってパンフレット購入。
続編作るとしたら、「ジュラシック・ウォーズ」になるのかなあ。恐竜を調教して戦場に投入して、もちろんコントロールを失って阿鼻叫喚。

「ロードス島攻防記」2015/09/27 01:43

塩野七海の初期作品であるイスラムVSキリスト教世界三部作は、第一作目の「コンスタンティノーブルの陥落」がすごく好きで、他二冊は自分の中では少々落ちる。
それをまた読み返したそのわけは、篠原千絵の歴史ロマン漫画で、このスレイマン1世のロードス遠征を描いていたから。
漫画なので登場人物はたいそう美男子に書いてくれているし衣装とか建物とか調度品とか戦争シーンとか、ヴィジュアルで迫ってくれて面白いのですが、それ以外の情報密度が物足りないというか、わりとアッサリです。
逆に塩野七海の小説の方は、説明が長い。なかなか戦闘が始まらないし、特に登場人物に長々と説明的なセリフを喋らせて魅力半減させているのが残念。
しかし、改めて読み返すと、やはり面白い。漫画で足りなかった情報(戦術面とか補給とか歴史背景とか)を補足するには十分すぎるほど。
強大なオスマン帝国の若き皇帝と、それに抗う聖ヨハネ騎士団。獅子と蛇。新たな勢力が十字軍時代からの旧勢力を蹴散らすお話なのですが、両者ともに、持てる力を振り絞り、誇りを掛けた戦いで、勝者も敗者も称えた著者の筆が快い。
現在、この地上にオスマン帝国は無く、でも聖ヨハネ騎士団はいまだに存続しているっていうのが歴史の面白みですね。騎士団と言っても、今は戦闘集団としてではなく、医療集団として。宗教組織らしい奉仕活動を行う。苦難の歴史を歩みながらも絶えず存続するその力強さしぶとさに感動すら覚えてしまう。